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【第8回】家計費の改善 -通信費編 高い携帯料金 MVNOの格安SIMで通信費を大幅節約!

こんにちは、STAMです。ブログをご覧いただきありがとうございます。さて、第8回は家計費の改善のうち、通信費、携帯料金について考えてみましょう。本日、携帯料金引き下げに関するニュースが出ていました。

headlines.yahoo.co.jp

政府は高い携帯料金が家計を圧迫しているなどとの見方から、携帯キャリア3社に対して通信費の値下げの指示をする方針を固めたとのことですが、これは消費者にとっては前向きな話ですね。値下げの実施時期や複雑な料金体系の見直しの有無など、まだ具体的な部分はわかりませんが、今後の進展が期待されます。ですが、実はその値下げを待つ必要は無いかもしれません。みなさん、MVNOをご存知でしょうか。MVNOを利用すれば、大手3社の携帯料金の値下げを待たずして、今すぐに高い携帯料金を圧倒的に節約することが可能です。本日はそのMVNOに焦点をあて通信費の節約を考えてみましょう。

1.家計の通信費

今年9月に安倍首相が携帯電話料金の見直しを求める発言をしたことに端を発し、総務省で議論か開始されました。今日のニュースもその一環です。総務省の2015年10月の家計調査によると、2人以上の世帯における月間の通信費は約12,000円であり、過去から上昇傾向にあります。実際、docomoausoftbankの携帯を使用している方の多くは、月6,000円以上の携帯代を支払っていると思います。仮に携帯代が月8,000円とすれば、年間で約10万円かかる計算になります。家計費の改善では、毎月の大きな固定支出を減らすことが重要になりますので、携帯代を節約することは家計費の改善に大きく貢献します。そして、それを実現させるのがMVNOです。

2.MVNOとは

MVNOとは、Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)の略で、docomoauの回線を借りて通信サービスを格安で提供しています。docomoなどキャリアとの契約を解除し、楽天モバイル、UQmobile、DMM mobileなどのMVNO業者が提供する通信プランに切り替えることで、月々の携帯代を2,000~3,000円程度まで節約することが可能になります。

3.MVNOのメリット・デメリット

MVNOのメリット・デメリットについて整理してみましょう。

(1)メリット

  • 通信料金が安い(楽天モバイルは月3.1G(音声対応)が1,600円)
  • いわゆる「2年縛り」がなく、契約解除などのハードルが低い
  • MVNO業者によりばらつきはあるも、上位業者を中心に十分な回線速度

(2)デメリット

  • 端末を別途購入する必要(MVNO業者によっては端末セット販売あり)
  • 端末のキャリア保証がない(MVNO業者の一部は保障サービスを実施)
  • @docomoや@ezwebのアドレスが使用できなくなる
  • ドコモショップのような有人サポートなし(MVNO業者の一部は有人サポートあり)

4.その他

どのMVNO業者を利用するかについては、多数あります比較サイト等をご利用ください。ご参考までに価格.comのMVNOサイトのリンクをご案内します。

価格.com - 格安SIMカード比較 - MVNO各社のプラン情報

また、MVNO業者の比較等をする際、SIMや白ロムなど専門用語が登場すると思いますので、基本的な専門用語を中心に関連事項について確認したいと思います。

【SIM】:Subscriber Identity Module の略でSIMカードとも言います。携帯の端末内部に挿入されている金色のICチップのことで、これを差し込むことで通話や通信が可能となります。このチップには携帯番号や契約情報などが記録されており、MVNO業者の通信プランを契約した場合は、そのMVNO業者のSIMカードを端末に挿入することになります。MVNO業者の通信プランは料金が安いため、格安SIMと呼ばれています。

【SIMロック】:SIMロックとは、例えばdocomoの機種であれば、SIMカードにdocomoの回線以外では使用できないようロックがかけてあることを言います。逆に、このロックがかかってないことをSIMフリーと言います。

【SIMロック解除】:SIMロックのかかった端末は、docomoなど各キャリアのHPやショップにてロック解除が可能です。2015年5月1日よりSIMロック解除が義務化されたことで、docomoausoftbankでは5月1日以降に購入した端末について、一定の条件を満たした場合のSIMロック解除を受け付けています。ただし、5月1日以前に販売された端末については、docomoの端末は一部を除きSIMロック解除が可能ですが、auはすべて不可、softbankも一部の端末に限定するなど、キャリアにより対応が異なります。なお、注意したいことは、例えば自分がdocomoの端末を利用している場合、docomoの回線を利用するMVNO業者の格安SIMであれば、SIMロックを解除することなく格安SIMの利用が可能です。auの場合も同様に、auの回線を利用するMVNO業者であればロック解除は不要ですが、softbankの場合は、softbankの回線を利用するMVNO業者が存在しませんので、格安SIMを利用するためにはSIMロックの解除が必要となります。

【白ロム】:SIMカードを抜いた端末のこと。電話番号などはSIMカード内に記録されますので、SIMカードを抜くと記録がメモリ(ROM)に残ってない状態、つまり「白い状態」になるため、白ロムと呼ばれます。

5.終わりに

今回は家計費の改善のうち通信費について、MVNOに焦点を当てて見てきました。MVNOはここ1~2年に急速に拡大したサービスですが、今後も拡大が見込まれています。皆さんも、家計費を見直す中で「通信費が高いな...」と感じられるようでしたら、現在の端末の違約金を払ってでも(数か月で取り返せますので)、乗り換えの検討をお勧めします。以上5回にわたり家計費の改善を見てきました。次回からは少し視点を変え、税金について考えていきたいと思います。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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STAM