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初心者にもお勧め!新登場の投資信託「e-maxis最適化バランスファンド」 -「ラップ口座」や「ロボアドバイザー」よりも魅力的-

みなさん、こんにちは。STAMです。本日は3月30日に三菱UFJ国際投信が新たに設定した投資信託e-maxis最適化バランスファンド」について、久々にお勧めできる投資信託ですので、なぜお勧めなのかをご案内します。(※自社商品ではありません。)

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<今回のブログのポイント>

  • 子供の学費や老後生活のためなど長期的な投資を検討されている方にものすごくお勧めの商品
  • 世界の資産に効率的に投資する新タイプのバランスファンドながら業界最低水準のコストを実現
  • 同様のサービスである「ラップ口座」やFintech一角の「ロボアドバイザー」よりコスト面で魅力

 

0.そもそも、なぜ投資をする必要があるのか

投資する目的は、おそらくほぼ全員が同じで「お金を増やしたいから」でしょう。ですが「なぜお金を増やしたいのか?」と聞けば、「短期的に儲けたい」から「老後生活のため」など理由はさまざまでしょう。ここでは、「将来の子供の学費のため」や「老後生活のため」など中長期的な投資に焦点をあてて話を進めていきたいと思います。

ではもう一度「なぜ投資をする必要があるのか?」という点ですが、「お金を増やすため」という答えから更に一歩進めてみますと、「投資をしなければ、お金持ちとの格差が更に拡大するから」という答えが出てくるかもしれません。これは、少し前に流行したピケティ先生の言葉「r(投資収益率)>g(経済成長率)」が示しているところです。

実際にグラフで見てみましょう。下のグラフは、世界株式指数(MSCIワールド)と世界GDPを1980年を100としてグラフ化したものです。株式指数は投資家の売買の影響等から短期的には大きく変動しますが、長期的に見ると株式指数(r)と世界GDP(g)は同じように上昇し、株式指数(右軸)の方が世界GDP(左軸)より大きく伸びている(r>g)ことがわかります(株式指数100→1040、世界GDP100→700)。

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そしてこの期間、私たちの一番の関心のある賃金はどの程度上昇してきたのでしょうか。日本、米国をピックアップしてみます(OECDデータより計算、1980年を100として指数化)。

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このように賃金(w)は株式指数(r)を下回り、経済成長率(GDP)(g)と同程度かそれ以下となっています。

もちろん、測定期間や取り上げる国、賃金指数によっては当てはまらないケースもあると思いますが、基本的には、投資収益率(r)>経済成長率(g)≧賃金上昇率(w)と言えると考えています。そして、この不等式からすれば、投資しなければ格差は拡大するということになります。これが投資をするべき非常に重要な理由です。

 

1.この商品を特にお勧めしたい方

長期的な投資が必要な意味を理解していただいたと思いますが、ではどの商品を買えばよいでしょうか。

たくさんある投資商品から自分が投資したいものを見つけ、継続的にチェックをし、相場動向に合わせて売買を継続していくことは相当の時間と労力がかかります。ですので強い希望がない限りは、そのような時間の使い方はお勧めしません。是非その分の時間を、もっと自分の趣味や友人との交流などに使ってください。

 今回ご紹介する「e-maxis最適化バランスファンド」は、まさにそのような方へお勧めできる商品です。具体的にはこんな方にお勧めです。

  • 中長期投資を前提にお考えの方
    かつ
  • 投資初心者の方
  • 投資商品を探す時間が無い方、探すことが面倒に感じる方
  • 投資商品を継続的に売買・チェックする時間が無い方
  • 投資商品における中心となる商品を探している方
  • 自身の積極的運用とは別に、安定的な運用資産を作りたい方 など

 

2.なぜこの商品がお勧めなのか(導入)

まず大前提として、中長期的な投資には投資信託(含む上場投資信託ETF))が最適と言えます。投資信託とは、多数の投資家から集めた資金を元に、運用会社のファンドマネージャーが投資家に代わって運用を行う商品です。プロに任せることで優れた運用結果が期待出来るほか、多額の資金を幅広い資産・銘柄に分散投資できますので、投資リスクを低減できます。また、個人単位では購入できない資産についても購入することが出来たりと、多くのメリットがあります。長期的な運用ではリスクを抑えて効率的な運用を行うことが大変重要ですので、投資信託はその要素を有している長期投資向きの商品と言えます。一方、デメリットとしては運用管理費用や購入時手数料などのコストがかかる点が挙げられます。

では、投資信託の中でも、なぜこの商品がお勧めなのでしょうか。それは商品内容とコストで説明できます。

(1)商品内容 -複数資産を組み入れたバランスファンド

投資信託といっても、現存する投資信託は約5000ファンドあり、自分にピッタリあったものを探すのは非常に大変です。ただ長期投資を目的とした場合、必ず絞り込みたい条件があります。それは「日本を含む世界の株式+債券(+不動産、その他)」に幅広く投資している商品で、業界では「バランスファンドと言われているものです。

では、なぜバランスファンドが良いのでしょうか。先ほどグラフで確認しましたが、世界の株式指数は世界のGDP拡大にあわせて上昇していました。個別国の経済成長は長期にわたり低迷することもありますが、世界全体の経済成長が長期にわたり低迷することは考えにくく、従って世界の株式市場にバランスよく投資することが重要です。

ただし先ほどのグラフのとおり、株式指数は短期的に大きく上昇したり下落したりするため、リスクが大きいと言えます。したがって、一般的に株式と逆の値動きをする債券を組み入れることで(さらには株式、債券とはまた別の動きをする傾向があるREIT(不動産)や金・原油などの商品などを組み入れることで)、よりバランスの取れた効率的な運用を実現できます。

 

(2)コスト

投資信託の最大のデメリットは、コストがかかることです。具体的には、投資信託を購入する際にかかる購入時手数料(0%~4.0%程度、投資信託により異なる)と、投資信託を保有する期間に応じてかかる運用管理費用(信託報酬とも言う。年0.2%~2.0%程度で投資信託により異なる)です。

特に長期的な運用を考えた場合、保有期間に応じてかかる運用管理費用を低く抑えることが非常に重要になります。以下のグラフを見れば明らかでしょう。 30年間の運用管理費用の比較ですが、0.5%と2%ではおよそ65%もコストに差が生まれます。100万円に対して81万円の費用と16万円の費用と相当な差です。ですので、購入時手数料が無料かつ運用管理費用が低いファンドを選ぶことが、特に長期投資をする上では重要です。

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今回ご案内の「e-maxis最適化バランスファンド」は、この両方の条件を満たしており、お勧めできる商品と言えます。では、この商品が多くのバランスファンドの中でもお勧めできる理由を次でご案内します。

 

3.なぜこの商品がお勧めなのか(詳細) -他のバランスファンドとの違い-

 ブログのタイトルのとおり、この「e-maxis最適化バランスファンド」は、久々にお勧めできる投資信託と言えます。それは、他のバランスファンドと比べて商品内容がよくコストが低い、まさに❝お買い得ファンド❞だからです。

バランスファンドとは、国内外の株式、債券、REIT(不動産)など複数の資産を組み入れる投資信託ですが、各資産の組入比率の決定方法の違いから、大きく3つのパターンに分けられます。

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  1. 伝統的なバランスファンド
    こちらは2000年代半ばに流行したバランスファンドです。世界の幅広い資産を均等に保有することで、「このファンドを1つ保有すれば大丈夫!」といったものでしたが、リーマンショックで先進国債券を除くすべての資産が大暴落した結果、幅広い資産に分散投資してリスクを抑えていたはずが結局は多額の損失を被ってしまった投資家が続出し、下火になりました。ただ最近は分散投資+コストの安さという面から一部では見直す動きも見られます。

  2. ターゲットイヤーファンド
    こちらは米国(の確定拠出年金)で流行しているバランスファンドです。自分の定年タイミングに運用が終了するファンドを選びます。ファンドの運用当初は株式などリスクの大きい(=それだけ値上がりも期待できる)資産を多めに持ち、終盤は債券などリスクの小さい安定資産を多めに持つというファンドです。日本でも同様のファンドはありますが、あまり人気にはなっていません。

  3. 新しいバランスファンド
    こちらは、最近日本で流行しているファンドです。伝統的なバランスファンドと異なり、市場環境にあわせて資産配分比率を変更したり運用手法を変えたりするファンドです。「市場環境にあわせて」という点がポイントです。投資信託ではありませんが、大手証券会社や信託銀行が提供する「ラップ口座」は、投資家の投資ニーズ(リスクの大きさ、投資期間など)にあわせて各資産を組み合わせて運用するサービスですので、この新しいバランスファンドと同様のサービスと言えます。加えて、最近Fintechの一角として注目をあつめる「ロボアドバイザー」も、サービス内容は新しいバランスファンドやラップ口座と同じものになります。

 

今回ご案内の「e-maxis最適化バランスファンド」は、この3つのバランスファンドのうち「3」になります。実際、長期運用を考える場合は、「3」の効率的な資産配分を行うファンドで低コストのものが最も良いでしょう。

では、ここでコスト面から他のバランスファンドと比較してみましょう。このファンドは、購入時手数料0円、運用管理費用は年0.5%ですが、運用管理費用が年0.5%以下のバランスファンドはあまり多くありません。以下をご覧ください。

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特徴的な点は、多くが「1」の伝統的なバランスファンドであることです。これは「1」は資産配分が固定であるため、運用が容易でコストを低くおさえられるからです。「2」のターゲットイヤーファンドもあらかじめ資産配分が決まっていますので、コストは比較的低くおさえられます。それに比べ「3」の新しいバランスファンドは、市場環境に応じて資産配分を機動的に変更等するため、あらかじめ資産配分が決まっておらず運用が相対的に複雑となるため、コストは高くなります。

今回のe-maxis最適化バランスファンドは「3」でありながら(そして「3」の中でも、資産配分を効率的に決定するタイプのファンドでありながら)、0.5%のコストで提供しているという点で、非常に魅力的なのです。

では、e-maxis最適化バランスファンドと類似の投資信託は、いったいどの程度のコストで提供されているのか、また類似のサービスを提供する「ラップ口座」や「ロボアドバイザー」も含めて比較してみましょう。こんな感じです。

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もちろん、比較している投資信託が全てe-maxis最適化バランスファンドと同じ運用というわけではなく、中にはe-maxis最適化バランスファンドよりも付加価値の高い運用をしている商品もありますが、ざっくり見れば類似のファンドとみなすことができるもので比較しています。ラップ口座、ロボアドバイザーも同じ目線です。いかに今回のe-maxis最適化バランスファンドが❝お買い得❞かわかっていただけたかと思います。

 

4.まとめ

おすすめの投資信託や運用商品については、今後マネーライフ講座の中で複数回にわたりご案内していく予定でしたが、今回はとても良い商品が販売開始になりましたので、別立てとしてエントリーしました。

e-maxis最適化バランスファンドは、リスクに応じた5つのコースで構成される投資信託です。このファンドを運用する三菱UFJ国際投信のHPにはPORTSTARというロボアドバイザー機能があり、いくつかの質問に答えることで自分に合ったコースを見つけることができます。是非試してみてください。

職業柄、友人・知人から「将来のための資産運用を始めたいんだけれど、何かいい商品はある?」と聞かれることがありますが、今回のファンド(特にマイミッドフィルダーコースか、マイフォワードコースのどちらか)は強くお勧めするファンドの一つとなりました。世の中にもっとこういった商品が増えてくれれば良いですね。最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 STAM

 

※このブログはマネーライフ講座「皆さんのお金にまつわる不安を解消する」ことを目的としています。マネーライフに関するブログもたくさんエントリーしておりますので、ぜひご覧ください。

 

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