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【第18回】資産運用で覚えておきたい会社 -販売会社と運用会社-

こんにちは、STAMです。第18回は資産運用を行う前の事前知識として覚えておくべき会社について整理します。資産運用を始める際、自分の運用目的を明確にしたら、次に考えることは「何を買うか」「どこで買うか」の2つです。「何を買うか」について、イメージは前回のブログ(より具体的内容は後ほど)でご説明しましたが、今回・次回のブログでは「どこで買うか」について焦点を当てます。今回は、「どこで買うか」を考える際に、事前に整理しておきたい「販売会社」と「運用会社」についてご案内します。

<今回のブログのポイント>

  • 販売会社とは銀行や証券会社などのことで、運用商品を投資家に販売している会社のことです。
  • 運用会社とは銀行や証券会社で販売している投資信託を作り、運用している会社のことです。わかりやすく言えば投資信託のメーカーです。
  • 運用会社のうち一部の会社は、自社で投資信託を作り運用し、さらに直接投資家に販売までを手がける会社があります。この会社を直販会社と呼びます。

 

1.資産運用における各社の役割

運用会社、販売会社の関係を図にすると以下のとおりです。

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2.販売会社

販売会社とは銀行や証券会社などのことで、運用商品を投資家に販売している会社です。株式や債券などを販売するほか、運用会社が作る投資信託の販売も行います。販売会社の収益は、投資家に金融商品を販売することで得られる販売手数料収入がメインになります。

3.運用会社

投資信託を作り運用する会社のことを運用会社と言います。日本では野村アセットマネジメントなど、世界ではブラックロック、バンガード、フィデリティ、PIMCOなどといった会社が有名です。運用会社は投資信託を作り、販売会社にその販売を委託します。ですので、運用会社は投資信託のメーカーになります。運用会社の収益は、投資家が投資信託を保有する期間、日々発生する運用管理費用(年間0.5%~2.0%程度)の約半分です(残りの約半分は販売会社の収益になります)。

4.直販会社

運用会社のうち一部の会社は、自社で投資信託を作り運用し、さらに直接投資家に販売までを手がける会社があります。この会社を直販会社と呼びます。

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5.まとめ

一般的に、直販会社は投資家に投資信託を直接販売するため、販売会社の意向に左右されず、自分たちが投資家に真に提供したい投資信託を販売することが出来ると言えます。もちろん販売会社を介した投資信託にも真に顧客のための投資信託が多く存在します。ただし、販売会社は新しい商品をどんどん店頭に並べて投資家に販売したいニーズ(販売すれば手数料収入が得られる)、運用会社は販売会社に自社商品を販売してほしいニーズがそれぞれあるため、運用会社は販売会社の意向に沿った商品を提供しがちになる側面があります。その結果、現在、日本の投資信託は約5000ファンドほどまで膨れ上がっており、玉石混交ですので、投資信託を購入する際はしっかりと見極めたいところです。投資信託の選び方については改めてご説明します。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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